in-職(いんしょく)ハイパーの“飲食の戦士たち”に株式会社柿安本店 代表取締役社長 赤塚保正氏登場。
高級フレンチレストランで流した涙の味。
父と母は、忙しい合間を縫って子ども達をよく外食に誘い出した。一つのエピソードがある。「家族で初めて銀座の高級フレンチレストランに食事に行った時のことです。フランス料理に連れていってあげるからお行儀よくしなさいと言われていたんです。どんな店かと思っていたら、フォークやナイフがやたらテーブルにならんでいる。どうやって食べていいかわからない。食べ方もわからず私はじっと下を向いていたんですが、それとは反対に妹はむしゃむしゃ食べ始めて、『おいしぃ、こんなの初めて』なんて歓声を上げるんです。その妹のハシャギぶりも恥ずかしくなったんでしょうね。泣き出してしまったんです(笑)」。恰好付けだったから、と赤塚はいうが、感性が豊かな証左だろう。負けず嫌いの片鱗も伺える。「でも、あのおかげで、店や食事にはルールがある、それだけのことなんだとわかり、どんな店に行っても物おじしなくなりました。そして、あれから父の食育がはじまったんです」。どんな食育だったのだろうか。・・・・・。
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