2013年12月3日火曜日

吉祥寺の「サムタイム」などジャズ喫茶の名店を次々と生み出した株式会社麦 代表取締役 野口満理子氏登場。

in-職(いんしょく)ハイパー“飲食の戦士たち”「ファンキー」「サムタイム」「西洋乞食」「赤毛とそばかす」といった、ジャズ喫茶の名店を次々と生み出した野口伊織氏の意思を継承されている株式会社麦 代表取締役 野口満理子氏登場。
本文より~

ブラウン管の向こうで。TV時代の話。

社会人となり3年が過ぎた。それでもまだ、23歳である。
23歳、野口は念願の「ナスカの地上絵」を観るために、ふたたび日本を離れた。
「ナスカの地上絵」は、ペルーの南海岸地方の、北から南へ走る丘陵と、東方のアンデス山脈の麓との間にある。
「地上で観たら何がなんだか、ぜんぜんわからない。上空からしか観えないものを古代人は、どういう理由で描いたんでしょうね」。
わざわざ、現地の大学にも入ってスペイン語も勉強した。親には1ヵ月と言っていたが、確信犯である。1年間、滞在し、インカ・マヤ文明をたずね歩いた。
「お腹をこわしたりする人も多いんですが、私は大丈夫でした。1人でしたが、精神的にもまいることなく(笑)、時間があったので、ピラミッドのうえで人生を振り返ったりもしていました」。
改めて振り返った人生は、「あみだくじ」のようにつながっていた。
いま、ペルーにいることもまた、「あみだくじ」を進むことによって予め決まっていたかもしれない。そう思うと、神秘なチカラの存在も認めたくなったそうだ。
1年間、ペルーで過ごしたのち、帰国する。神秘なチカラ、もしくは「あみだくじ」の方向は、今度は、なにを野口にさせようとしているのだろうか。
「日本レイランドで一緒だった友人が、TVの仕事をしていたんです。彼女とお食事をしていた時に、『ねぇ、満理子さん。いま高橋圭三さんのプロダクションが新人を募集しているの。うけてみなさいよ』っていうんですね。『そんなの無理、無理』って、いってたんですが、結局、応募して合格してしまうんです。それからTVの仕事をするようになって、そう10年間、この世界で、仕事をしていました」。
「高橋圭三」とは元NHKのアナウンサーで、アナウンサーとしてはじめてフリーになった人でもある。のちには参議院議員ともなっている。氏のプロダクションに入社し、いろんな番組を担当した。ブラウン管にもたびたび登場している。
「昔、『オレたちひょうきん族』っていう、ビートたけしさんの番組があったんです。あの番組の最初に流れる1分間のオープニング・ナレーションも担当しました。『土曜の夜に、独りTVを観ている年下の男の子に響くセクシーなナレーション』というオーダーでした(笑)。ナレーションを自由に考えられるんですから、私にとって楽しくないわけはありません」。
あっ、という間に10年が過ぎた。
というか、10年で終止符を打つことになる。「野口伊織」という1人の男性と出会ったからだ。・・・。
続き
株式会社麦 代表取締役 野口満理子氏
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