2021年1月22日金曜日

株式会社nadeshico 代表取締役 細川雄也氏登場。

in-職(いんしょく)ハイパー“飲食の戦士たち”株式会社nadeshico 代表取締役 細川雄也氏登場。

本文より~

子どもの頃と、卒業前の、二つの誓い。

おとなしい少年だった。太っていたし、コンプレックスもあった。
「だいたい活発なタイプじゃなかったし、スポーツも勉強もぜんぜんパッとしない/笑。勉強でも、スポーツでも勝たらへんから、いつか社長になっていちばんになると思っていた」と細川氏。
小学校でもいろいろ習い事をしたが、卒業と同時にやめた。代わりに中学から始めたソフトテニスは、大学まで10年間つづけている。「補欠だったが、楽しかった」と笑う。特に、試合が好きだったそう。
「高校になって、初めてなりたい職業ができます。建築士です。これは、いまでも好きなんですが、神社、ビル、個人宅…といった建造物がとにかく好き。だから、大学も建築系に進もうと思っていました」。
ただ進んだのは山口県にある「東亜大学」の、建築ではなく、コンピューター学科。
「4年間通いましたがプログラミングはイマイチ」と笑う。
「とにかく、初めての一人暮らしです。それに、地方からいろんな奴が進学してくるでしょ。私は、滋賀のいなか育ち。出会う奴はみんなインパクトがあったし、そんな出会いも含めて、楽しくてしかたなかった4年間でした」。
なかでも、いつも一緒だった5名のメンバーとは大の仲良し。サーフィンも、多少の悪さも、いつも一緒にした。卒業前には、「大物になって再会しよう」という誓いまで立てている。

滋賀のJA(農業協同組合)に就職。農業との出会い。

「大阪のほうで就職が決まっていたんです。でも、親父が『どうしても滋賀で』というもんですから、けっきょく滋賀県のJAに就職しました」。
JAの仕事は楽しかったですか?
「常々、辞めたいとは思っていました/笑。でもね、ちゃんと仕事はしていたし、楽しんでもいましたよ。ただ、30歳までには独立すると決めていましたから、仕事だけではなく、何をどうすればいいかアンテナはつねに立てていました。けっきょく、28歳で独立するんですが」。
「社長になる」「大物になって再会する」。
二つの誓いを果たすには、独立は、たしかに効率的な手段。しかし、経験のない飲食での独立には、リスクもなくはない。
けっきょくのところ、なにがきっかけで、「飲食で」となり、なにが細川氏の背中を押したのだろう。
「JAには6年間いたんですが、やりたいことがみつからなかったから離れなかったというのが正解です」。
つまり、やりたいことがみつかったわけですね?
「そうです。それが飲食。きっかけは和民の渡邉美樹さんをTVで観たこと。渡邉さんの話に感動して、渡邊さんの本を読んで。渡邉さんは水商売を産業にした人でしょ。スケールがでかい。尊敬もしましたし、オレも、そんなかいことをやりたいと思ってしまったんです」。
とはいっても、農業しか知らない?
「そうなんです。だから、本屋に行って片っ端から独立関連の本を読み漁ります。だいたい書いてあるのはおなじなんですね。だから、そっちはいいというか、わかったんですが、料理ができない。飲食なのに、致命的でしょ。それで、最初の失敗です/笑」。

失敗と起業と、ロケットダッシュと。

「学生時代のバイトもガソリンスタンド。飲食はもちろんですが、料理に至ってはやったことがない。だから、じつは料理のコンサルタントと契約したんです」。手付金200万円。けっして小さな額ではない。「2006年の年末に辞表をだし、翌年の3月に退職します。コンサルタントとは、2006年に契約。年が明け、3月に退職できそうだったんで、正月にコンサルタントに連絡を入れたんですが」
つながらない?。
「そうなんですよね。最初は、お正月だからかな、と思っていたんですが」
虎の子でもある200万円はむろん、返済されず。「ともだちに観に行ってもらったんですが、倒産したあとでした」。ある意味、致命的な失敗。
しかし、これであきらめないのが、細川氏の真骨頂。
「別のコンサルタントにお願いしました。だって、ここであきらめては何も始まらないですから。今度は、無事、サポートしていただいて、2007年の10月に1号店をオープンします。メンバーは大学のともだちとサーフィン仲間の2人です」。
スタートダッシュは、どうでしたか?
「これが、すごい。ロケットダッシュです。爆発的だったといってもオーバーじゃないくらい。2号店、3号店とパンパンと出店します。ただ、しばらくして、リーマン・ショックと道路交通法が改正され、Wパンチです。1号店が郊外だったものですから、道路交通法の改正は、直撃です」。
おまけに育成が追い付かず、2号店、3号店もうまくいかない。細川氏が現場を離れると、顕著に業績が悪化した。「かべにぶつかった」と細川氏は表現している。「飲食のある、あるですね」。今なら笑えるが、当時は表情もひきつったはずだ。
どうなっていくんだろうか?

・・・続き

株式会社nadeshico 代表取締役 細川雄也氏


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