2024年8月13日火曜日

株式会社鶴兆 代表取締役社長 石井久恵氏登場。

in-職(いんしょく)ハイパー“飲食の戦士たち”株式会社鶴兆 代表取締役社長 石井久恵氏登場。

本文より~

創業36年、名門「鶴兆」。

「鶴兆」は奈良、大阪の有名な焼肉チェーンの一つ。創業は平成元年。ホームページによれば、創業当時はプレハブ小屋のような造りだったとのこと。いまのおしゃれな装いからはイメージするのはむずかしい。
さて、今回、ご登場いただいたのは、この「鶴兆」の代表取締役社長、石井 久恵さん。
美術大学出身で、もともとは幼稚園に勤めていたというから、経営者としては異色の経歴。結婚が縁で、今の事業を開始することになり、代表となった。
アルバイトを含め、スタッフの母親的な存在。社員のほとんどがアルバイトからの登用で、いままで採用に困ったことがないというのも、石井さんの人間力と人柄の表れにちがいない。インタビューでも、ついつい話に引き込まれてしまう。
「今、私たちがいちばん大事にしているのは、コンプライアンス。その一方で労働環境を充実させてきました。保険はもちろん、賞与や休日休暇、評価制度も整備されていると思います」。
公私ともに、いそがしい石井さんにリフレッシュの方法を聞いてみた。
「私はもともと主婦だったからか、食卓をつくるのが好きで、お料理とかですかね、本を読むのも息抜きの一つかな。あと、洋裁も趣味の一つなんです。でも、精神的にきつくて、どうしようもない時は、『ごめん』って言って、ハワイに逃亡します(笑)」。
そりゃそうだろう。石井さんのように、お客様にも、スタッフにも心をこめて接していれば、つかれないわけがない。

人も、店も育っている。

石井さんの一日は、本社に行き、各店の売上、クレームをみることからスタートする。日によって、勉強会を開催したり、定期的に店舗に出向いたりしている。
石井さんの来店は、スタッフにとって待ち遠しいことの一つにちがいない。
経営を委ねられる人材も育ってきた。石井さんは早くバトンタッチしたいそうだが、「『まだ早い』の一点張りだ」と笑う。
店舗スタッフ以外にも様々な仕事を担う人材が増えている。DX化に向けたシステム系の人材も、その一つ。ECビジネスの構想を実現していく、強力なパートナーである。
「有名な企業の出身者ばかり」というから、人材、揃いなんだろう。大人気の「カルビスープ」のネット販売は、案外早く実現するかもしれない。
ともかく、いま「鶴兆」は、ECビジネスの世界に向けアクセルを踏み込もうとしている。この決断力もまたすごい。あえてシンプルに表現すれば「男顔負け」である。
そんなエピソードをもう一つ。経営者の胆力が試されたコロナ禍の時の話である。

コロナも逃げ出した経営者の啖呵。

奈良県には「松尾寺」という日本最古の厄除け寺がある。「聖徳太子が法隆寺から山の道をたどって建てられた」と石井さんから説明を受けた。ウィキペディアによれば、奈良県の大和郡山市と斑鳩町との境にある標高315mの松尾山の中腹にあるとのこと。
中腹だけに、参拝もたいへん。
「だって、石段が108もあるんですから(笑)」。だが、石井さんは、毎日、朝8時に山門をくぐった。雨の日も、雪の日も、かかさずに。
願うのは、コロナ禍の、厄除け。
「奈良や大阪でも、2020年4月くらいからコロナウイルスが騒がれはじめます。『鶴兆』にも、コロナは押し寄せます」。
みるみる業績が落ちていったそうだ。石井さんは、釈然としなかった。「なんでウイルスごときに負けなあかんねん」。石井さんの当時状況を推測すると、そんな言葉になる気がする。
とにかく、店を、社員を、守らないといけない。
「6月には売上が1/3になって、役員たちが、『このままだと9月に倒産する』というんです。彼らが唯一の道として、私に言ってきたのは『4店舗を残し、ほかの4店舗をクローズして、そこで仕込みをする。セントラルキッチンは閉鎖する』でした」。
石井さんは、閉鎖という言葉を重ねる役員たちをどんな表情で見つめていたんだろうか。「なにいうてんねん」。ついに、でてきた言葉は、叱責のトーンだった。
「だれが、『鶴兆』をつくってきたと思ってんの。9月になって、もしそうなったら、私の資産をぜんぶ処分して、借金は0にしたげるわ」。
銀行は石井さんの味方だったが、外部の手は借りない。国の補助金にも一切頼らない。決死の生き方が、役員及び社員の不安を一掃する。むろん、石井さんの意思は、アルバイトに至るまで伝わった。
すべてを独りで背負う。その重さに打ち勝つため、毎朝、山門をくぐった。祈りではなく、それ自体が彼女のたたかいだったのかもしれない。
結果はどうだったんだろう? 気になってうかがうと、「7月になって、店内の様子は様がわりして、業績はうなぎ登りです」と痛快な回答が返ってきた。
もっともコロナ禍はそれからもつづく。
だが、一度みた、経営者の姿はだれも忘れない。「あの時の社長の一言があったから、コロナを乗り切ることができた。絆がつよくなった」と、スタッフは声をそろえる。

・・・続き

株式会社鶴兆 代表取締役社長 石井久恵氏

PRバナー

キイストンだからこそ」を追求し続け 飲食業界になくてはならない企業になる 
 ~一つでも多く圧倒的に強い武器を持ち、 ワクワクしようぜ!ワクワクさせようぜ!~

(社長記事やグルメ情報など飲食の情報はキイストンメディアPR事業部まで)   

0 件のコメント:

コメントを投稿