2024年10月29日火曜日

株式会社鈴木チャンピオン 店長:鈴木昌平氏(オーナー鈴木おさむ氏)登場。

in-職(いんしょく)ハイパー“飲食の戦士たち”株式会社鈴木チャンピオン 店長:鈴木昌平氏(オーナー鈴木おさむ氏)登場。

本文より~

プロレスラーになろうと、相撲道場に通い始める。

「小学6年生で100キロあった」というから、たしかに巨漢。「当時は背も高かった」と今回、ご登場いただいた<メシ酒場「鈴木ちゃん」奥目黒>の店長、鈴木さん。
インタビューに同席してくださったオーナーの鈴木おさむさんは、苗字が同じ鈴木さんのことを「昌平」と呼ぶ。
それにならって、店長を「昌平さん」、オーナーの鈴木さんを「おさむさん」と表記させていただくことにする。ちなみに、おさむさんは現在TOC向けファンド「スタートアップファクトリー」の代表を務める鈴木おさむさんである。
「私は大阪の箕面出身です。父親の仕事の関係で生まれてしばらくは宮崎にいましたが、小学生で箕面のお隣の池田市の学校に通って、中学で箕面の学校に進みます」。
お姉さんが1人いる。
「こどもの頃はテニス、水泳、少林寺、柔道とかですね。あの頃は、新日本プロレスの橋本真也さんに憧れて、将来はプロレスラーになろうと思っていました。相撲と出会ったのは、その延長で、プロレスラーになる、いいステップになるかな、と」。
「勉強は得意じゃなかったし、からだを動かすのが好きでしたからね」。
相撲道場に通い始めたのは、中学2年生のとき。のちに昌平さんは、あの白鵬関の付き人になるが、当時、力士は視野の外の世界だった。

角界入り。力士、「鈴木山 昌平」、誕生。

「道場の先生の紹介で、相撲クラブがある京都の高校に進みます」。自宅から2時間かかったというから驚かされる。「昔はつよかった高校ですが、私が入学した頃は、他校のほうがつよかったですね」。
昌平さんは、そのけっしてつよくない学校から、新星のように頭角を現す。
<角界入りはもう既定路線?>
「いいえ、ヘルニアになっていましたから、実は角界入りは先生たちに反対されていました。その身体ではもたないっていって。ただ、そういう(相撲界に入る)流れになって」。
「ヘルニアの原因はわからないんです。ただ、私なりには、ヒザを痛めて、それをカバーしていたことがいけなかったのかな、と」。
ヘルニアという爆弾を抱えながらも、昌平さんは、相撲の世界に入る。ある意味、プロレス以上に、過酷なスポーツ。身長174センチ、体重130キロ。力士のなかでは小柄なほう。
成績はどうだったんだろう? ネットで検索してみた。
所属は宮城野部屋。四股名は「鈴木山 昌平」で、のちに「一秦 昌平」に改名している。初土俵は2000年3月、最終場所は2005年1月。生涯の戦歴は99勝94敗となっていた。
「現役は5年です。力士の頃からヘルニアが悪化して、サポートの仕事もしていて、『ちゃんこ』もつくっていました。料理をはじめたのは、その頃。今になっては、野菜のカットや、魚の処理という基礎からスタートできたのがよかったですね」。
むろん、葛藤がないわけではなかった。力士をあきらめ、サポート役に回るのは辛い選択だったにちがいない。
ただし、「ちゃんこ」を食べて「旨い」と歓声をあげる先輩力士や後輩力士をみるのは、心優しい昌平さんにとって喜びの一つだった、そんな気もする。
このあと、いったん角界から離れ、箕面にもどっていた昌平さんに一本の連絡が入る。
白鵬関からの連絡だった。

ちゃんこ鍋が、取り持つ縁。その始まり。

「白鵬関は、私より一つ下で、同じ宮城野部屋の、いったら後輩です。力士の頃から親しくさせていただいていました。それもあって付き人をさせていただくことになりました」。
横綱に駆け上がる白鵬関にとっても、一つちがいの昌平さんの存在は大きかったのではないか。
ちなみに、白鵬関はモンゴル国ウランバートル市出身。第69代横綱。ウィキペディアによると好物は焼肉と納豆。むろん、昌平さんは、ご存知だろう。身長は192センチ、体重155キロ。
「付き人を5年させていただきました。今でも親交はあります。彼は、昌平ちゃんとか、昌平さんとかっていうかな」。
2人並べば体格差はあきらか。昌平さんとは20センチちかくの体格差がある。付き人を辞め、ふたたび大阪にもどっていた昌平さんは、ある力士の断髪式があって上京する。
その時、声がかかる。
「今度、今田耕司さんのご自宅でパーティーがあるんだけど、ちゃんこをつくってくれない?って話です。私でええんかなって、そうは思いましたが、せっかく声をかけていただいたんで作らせてもらいました。で、そのパーティーに、おさむさんがいらしていて」。
2人の鈴木がはじめて出会うことになる。
「昌平の『ちゃんこ』が、縁結びの神様ですね」と、今度はおさむさんがいう。
「いつか飲食をしたいなと思っていたんですが、プランがあったわけじゃありません。ただ、今田さんのうちでいただいた鍋が旨くて、これだ!って。ちゃんこをつくってくれた昌平と連絡先を交換して。もう、その当日ですよね。いっしょにやりませんかって、オファーさせていただいたのは」。
「そうです。私にすれば、狐につままれたっていうか。半信半疑というか。だって、私は素人同然ですしね。でも話はトントン拍子に進んで、お鍋の会が2月で」。
「4月にはもうお店が決まっていたよね」と、こちらは、オーナーのおさむさん。
「そうです。駅チカのロケーションで、『ちゃんこ鍋』のお店をオープンさせていただくことになりました」。
「ただ5年で赤字6000万円! 鍋って、冬と夏であれだけ集客に差があるなんて知らなかった」とおさむさんがいうと、「冬だと1500万円って月があったんですが、夏は、さっぱりで」と昌平さん。
「ゴールデンウイークが過ぎると、鍋の需要は少なくなっちゃったよね」。
「ですね。桜の季節くらいまで。そうなると、家賃の90万円が重くのしかかってきます。フロアは狭く、3フロアだったので、人件費もかさみました」。
「みんな素人だから、最初は、そういうことに気づかなかった。2012年にオープンして、2017年にクローズします。でも、僕は、それで終わりにしたくなかった。昌平の料理は旨かったし、昌平の人柄も生かしたい(笑)。だって、中目黒じゃ、僕より顔が広くなっていたしね」。

・・・続き

株式会社鈴木チャンピオン 店長:鈴木昌平氏(オーナー鈴木おさむ氏)

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