2025年3月4日火曜日

株式会社beagle 代表取締役 花光雅丸氏登場。

in-職(いんしょく)ハイパー“飲食の戦士たち”株式会社beagle 代表取締役 花光雅丸氏登場。

本文より~

稀代の経営者であり、飲食人である、花光雅丸さん、登場。

「もう一度、食の世界に戻ります」。
仲間を集めたいので取材をしてください、とリクエストをいただいた。
リクエストをいただいたのは、飲食人で知らない人を探すのはむずかしいほどのカリスマ経営者。
2005年「サブライム」を設立したのち、M&Aを活用するなどして、90ブランド500店舗を展開する飲食グループを育てあげる。その一方、社員独立制度を導入し、独立希望者を育成・サポート・輩出してきたことでも知られている。
その数、100人を超える。
今も花光さんを慕う飲食経営者は多い。この「飲食の戦士たち」の取材でも、「花光さんのブログを読み漁った」という経営者に何度も出会ったことがある。
そして、花光さんが38歳の時の2019年11月1日。サブライムはカフェ・カンパニーと経営統合。「GYRO HOLDINGS」を設立する。
<コロナ禍がなければ、どうなっていましたか?>という質問に、花光さんは「そうですね。今頃は1000店舗にはなっていたかと思います」と回答。
もちろん、今やコロナも過去形だ。だが、このコロナ禍の下で飲食の経営者が翻弄されたのも事実である。花光さんも、翻弄された1人である。

異端児。学生時代に1000万円を貯蓄する。

10年以上も前になるが、じつは花光さんには「飲食の戦士たち」に一度ご登場いただいている。コチラ<第38回 株式会社subLime 代表取締役 花光雅丸氏>がその時の記事である。サブライム設立までの経緯は、こちらに詳しく書かしていただいたので、ここではかいつまんでお伝えする。
ちなみに、宣伝ではないが「飲食の戦士たち」は回を重ね、2025年1月時点で、1000回をオーバーしている。花光さんに最初に登場いただいたのは、38回だから、初期の初期。
花光さんは、1981年、和歌山に生まれている。
高校は進学校に進んだが、本人いわく、「勉強より遊びに熱中していた」そう。大学で東京にでた花光さんは、一転、起業を目標にアルバイトに打ち込むことになる。
改めて、当時の話を聞くと、朝9時から24時まではたらき、給料は通常月で40万円、多い月には60万円あったという。時給も今ほど高くない頃の話。当然、学生の領域を超えている。
「起業のために1000万円を貯蓄する。目標があったのもたしかですが、飲食の面白さにハマったのもアルバイトに熱中した理由です」。
漠然とした起業が、「飲食」という二文字に絞られる。
大学を卒業した花光さんは、いったん和歌山に帰り、有名な白浜海岸で軽トラックを改造した屋台をオープン。わずかな投資で大きな利益を上げた。これが、花光さんのビジネス原点となる。
ふたたび、上京した花光さんは有名チェーン店で店長を勤め、1年後の2005年、吉祥寺で屋台をオープンする。東京でも、当然、出店費用は極限まで絞ってのスタートだ。
花光さんの目標への執着は異常なほどだ。だが、設定したゴールテープを切っても、威張ることも、気取ることもない。「常に自然体」。これが、1981年生まれの花光さんのスタンス。

20代中の100店舗を目指し、仕掛けたM&A。

当時、花光さんが設定した目標は「20代のうちに100店舗をオープンする」ことだった。目標に向け、事業が加速したのは2011年に「レインボーハット」を買収したことによる。「目標達成のためにアクセルを踏んだ」と花光さんはいう。
「レインボーハット」の店舗が加わり、29歳で100店舗というゴールを駆け抜けている。
<これが初めてのM&Aですね? 相手先の業績はいかがだったんですか?>
「とくに問題点はなかったです。ただ、本部の経費が重く、それが全体の利益を圧迫していました。豪華な本部は、私たちが進める事業には不要です。利益を生むのはお店なので、それ以外の投資はしたくなかったです」。
花光さんの目に、豪華なビルは「愚の骨頂」に映る。
そういう花光さんを高く評価された人がいる。「つぼ八」の創業者である故石井誠二さんである。
「面識はなかったのですが、直接、お電話をさせていただいて。それが、始まりです」。石井さんは当時、経営されていた「八百八町」の売却先を探されていた。そういうタイミングだったそう。
「競合はもちろんたくさんあったはずです。それに、最初は金額もまったく折り合わなかったんです(笑)」。
それでも花光さんは、あきらめない。
「私が、電話をしたのは、社長の石井さんが引退を考えていると知ったからでした。『八百八町』が仲間になることで出店エリアが一気に広がります。店舗だけではなく、様々なノウハウも得られるので、そう簡単にはあきらめられません。話し合いをつづけさせていただき、最終的には『言い値でいい』とおっしゃってくださったんです」。
花光さんにとって石井さんは、今も慕う飲食人だ。
「今でも毎年命日にお参りさせていただいています」。
頭脳明晰というより、義理、人情に厚い。義理堅く、人を騙すこともない。これが、多くの人が花光さんに惹かれる理由だろう。
「『八百八町』が仲間になったのは僕が32歳の時です」。そして、38歳の2019年、カフェ・カンパニーとの経営統合に打って出る。

・・・続き
<2009年3月掲載 株式会社subLime 代表取締役 花光雅丸氏>
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